宵待奇譚 『田舎の事件』紹介
この小説は、私が一番最後に書いた短編小説です。といっても、ほぼ2年前の作品なので、この2年間、小説を書くのが趣味といいながら、なんら活動をしてこなかったことになります。この小説のモチーフは若いころから一番書きたかったことで、もう20代から構想を温め、本当は長い小説を書きたかったのですが、まとまった時間もなく、かないませんでした。もしこの先時間がゆるすなら、これからでも構成からきちっと作って長編小説として書いてみたいものだと考えています。
この小説の舞台は明治時代の片田舎ですが、題材にしているのは、実は平安時代に実際起こったとされるある猟奇的事件です。その猟奇的事件は、いわゆる『文覚の横恋慕』として有名で、昔から浄瑠璃や小説、映画の題材として幾度も取り上げられてきました。私はこの事件の真相といわれているものに疑義がありそれを書きたかったのです。その題材に、私が子供のころに父親から聞かされた私の4代前の祖先の身に起こったとされる失踪事件(いわゆる神隠し)を重ね合わせてこの短編小説を書いてみたのでした。もちろん宵待奇譚ですので、話自体は全くの創作ですが。
よろしかったらこのリンクからご笑覧ください。
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